"Blindness cuts you off from things, deafness cuts you off from people"
「目が見えないことは人と物を切り離す。耳が聞こえないことは人と人を切り離す」(ヘレン・ケラー)
※写真提供:東京ヘレン・ケラー協会
かつて、三重苦のヘレン・ケラー女史が、もし一つだけ障害をなくせるとしたら何を選ぶかと問われ、即座に「聞こえ」と答えたというエピソードが伝えられています。難聴という障害は、人が情報や社会から切り離されてしまう大変大きな問題をも含んでいます。先天性難聴は、1,000の出生数に対して一人の割合で生まれると言われています。日本では、難聴の早期発見・早期療育を目的に新生児聴覚検査が実施されてから10年が経過しますが、現状は、地域差があり、約8割の実施状況となっています。また、超高齢社会を迎えている日本において、加齢による難聴者は、本人が聞き間違いや、周囲とのコミュニケーションに不自由さや不安を感じるようになる問題を抱えています。